第0章 ただし御殿場線に限る

後期に入ってからかなり忙しい。それでも気分転換をしたくて、平和と話し合って紅葉を見に行くことにした。

横浜の平和と豊橋の俺が同行するため、行先は静岡東部~神奈川西部あたりに限られる。そのエリアで漫然と紅葉スポットを
探してもなかなか良さげなところがなく悩んでいると、平和が一言"御殿場線巡りにしよう(^O^)/"

テーマを決めたことで状況が好転するわけがなく難易度が更に上がった。言った本人ですら後から後悔した(撤回はしていない)
ほどの路線なのでネタ旅行化からは逃れられない。じゃあ今まで真面目な旅行が出来ていたかと言われるとそれも微妙なのよね(


▲いざ御殿場線へ(白目)

第0章 終

最初で最後か、御殿場線の旅 2013/11/23

第1章 富士の高嶺のお膝元 (豊橋~御殿場)

今日の最初の列車は


▲こいつの後ろ(非211系)

普通興津行き。興津止まりも後ろ2両の313系2300番代も豊橋ではあまり見ないので貴重なのに何故211系側の写真を・・・?

前々から気になっていた列車なので今回乗れてよかった、しかし313系2両は静岡止まりということも事前に調べて分かった。
211系には乗りたくないので島田で乗り換える。
毎日名鉄電車で通学する身としては、313系の揺れの少なさは感動モノ。ピタッと止まったままの吊革に見入っているうちに浜松に
着いてしまった(古典文学並みの誇張)

浜松駅で乗り込んできた女子高生2名。俺の隣に座った子は※ロングシート。クロスで私の隣に座る女性なんていません数学の問題を解いていて、
どうも苦戦していた様子。俺がさわやかイケメン男子だったらにこやかに助け舟を出すのになあ(仮定法) でも彼女らが解いていた
「二次方程式の解の条件」もしかしたら俺の方が解けないかもしれんね^^;

島田で211系から逃げるために乗り換え、静岡・富士を通って沼津へ。絶好の好天なので富士山が目前に鎮座。大きな物体を
見る度にのむを思い出すようにさせたのむ、じゃなくてマサオくんの責任は重い

沼津で乗り換えて御殿場線(0章の写真の列車)、大・混・雑。先に松田側から来る平和から混雑について聞いていたので、覚悟は
していたが・・・4両ツーマンくらい欲しい状況で2両ワンマンはちょっとね、


▲ようやく、ようやく撮影できた3100番代

身延線富士口と似たような風景が流れて裾野駅、ここで平和と合流。そして今日一つ目の観光として向かうのは五竜の滝
折角ルートを調べたのに現地では完全無視してノリで歩く。余程の方向音痴じゃなきゃ迷わないくらい近かったからそれでも問題
なく到着。そこで眼前に現れたのは・・・


▲落差12m、富士溶岩層の断崖によって形成される五竜の滝

滝は撮り方次第で見栄えが大分変わるもの。今回は12mという落差ゆえ近づかないと迫力が出ない。しかし今は大人の事情で
あんまり近づけないみたいでこんな感じに撮るのが精一杯。それでも何でもいいから滝が見たかった俺はこれでも一応満足なのに
対し、平和の感想は「右上の建物が気になった」のみ。

この滝の手前に掛かるつり橋(といっても大したものではない)に「おねがい」の看板が立ててあった。
・ゆすらないでください。
・橋の上でふざけないでください。

喜んで橋に共振を起こす平和。横浜には看板フリなる文化があるのか・・・(困惑) じゃなくて子供かよ。それも俺が通ってるときに
やるから危ねえ(←高所恐怖症) 「仮に俺が落ちたらどうするん」って聞いたら「その時は俺も落ちるから」っていやそういうことじゃ
なくてですね!?

別の方向から滝にアプローチするもいい結果は得られず、予想外に短い滞在時間で裾野駅へ帰った。それでも滝を見ることが
出来たし、場所についてもおっさんが釣りしてるほどアクセスが良い。まさかと思うけど鮎壷の滝ならもっと下流だ

御殿場線に再び乗車して、次は御殿場駅を目指す。途中の富士岡駅あたりでは素晴らしい富士山の眺望!のむを越えるか!?
裾野から数駅で御殿場に到着。ここから目指す御殿場市温泉会館は、ウェブサイトから印刷できる50円引き券とか、無料送迎バス
とかでやたらとサービスがいいところ。
実際に利用してみると、温泉というか公衆浴場だった。富士山がよく見えますねードライヤーの冷風弱いですねーくらいの印象。
帰りのバスの件は無理をしてしまってすまない…

無理をする=行程を1時間早める これが後に大きく影響することをまだ知らない午前中だった。

第1章 終

第2章 難易度MAX★★★★★ (御殿場~山北~豊橋)

御殿場のベルマートで食事とお土産を買い、予定より68分早い電車に乗り国府津方面へ出る。次の目的地は、県境を越えて
すぐの谷峨。ここでようやく本題の紅葉見物というのに、有名な紅葉スポットがあるわけではない谷峨なのにもちゃんと理由が
あって。


▲意外とツーマン列車が多いね

中央西線の大桑駅に似ている気がする谷峨駅。ここから向かうのは、ちょっとだけ有名な御殿場線の撮影地・第一酒匂川橋梁。
折角なら紅葉と鉄道絡めようぜ!という軽いノリ。そんなノリの割に徒歩で約30分くらいかかるけど、途中の紅葉が綺麗だから
それを見ながら行けば余裕余裕~


と思っていたが


歩道が・・・ない?

旧道を辿るルートには申し訳程度の路側帯しかなかった。そんな道なら車は当然飛ばしてくる。こんなところ歩いてたらそのうち死ぬわ

温泉で汗を流したのに、ここで冷や汗をかきつつ進むことに。。。そういえばGoogle Mapの経路検索には「歩道がない場合があります」
という注釈がいつも付いていて、それをしっかり読んだ。そこで勘付いてストリートビューを見ておけば、旅行で死と隣り合わせの恐怖を
味わうことも避けられた。
しかし来てしまった以上引き下がれないので、危険な道を歩き、四軒屋のバス停が見え、橋梁の近くへ到着。30分をここまで絶望的に
長く感じたのは人生初だったと思う。到着後にふと目をやると、来た道を同じように歩く人がちらほら。やっぱここしかないんだ・・・;;;

気を取り直して紅葉見物&撮影。紅葉との絡め方などいろいろ考えたものの今一つアイデア浮かばず、踏み切りからちょっと離れて
少し色気を出したら難しくて1本失敗。だったら酒匂川の河原まで降りようとも思ったものの、私有地に阻まれてギリギリ降りられない。
もう(方法が)ないじゃん・・・ そして対策もなく2本目も失敗した。ローカル線での2本失敗は大きな痛手だ。

仕方なく橋の北側で一枚流す。


▲トラスがあるのさ

これも失敗。

特に鉄道ファンではない平和も、今回は車両を絡めた撮影に挑戦していた。しかし一応鉄道写真を専門にしている俺ですら苦しい
ロケーションで、彼も当然撮影に難儀していた。周囲が山で日陰になって、シャッタースピードも落ちるから仕方ないこと。鉄道以外の
撮影なら平和の方が断然上手なんだけどねー。


▲待っている間に平和が見つけた光景。

水面が乱れていない部分に見事な水鏡(歴史物語ではない)が出来ていた。 映った紅葉のほうに露出を合わせたので、一見すると
露出オーバーに見えるトリッキーなカット。なんでそうなるか?知りません!!!
右端だけ水面が乱れているのは乱流・層流の違いだと思う。遷移領域を境に流速が大きく違うということなんだろうか。

撮影の準備をしながら「次の電車来ないの?」「そろそろ時間だけど、来たら踏切なるし分かるんじゃね」と言ったら直後に不意打ち
食らったりもして、何度も心が折れそうになった。それでも16時頃まで粘って、御殿場行のあさぎり5号を迎え撃つ。

踏切が鳴り、列車が現れる。


▲「打ったのはスライダー 完璧な当たりでした」

メタリックフェルメールブルーの車体が映す薄暮の空と、控えめな紅葉と鉄橋の淡い緑は予想を遥かに上回って調和していた。
撮る前まで、山間部の風景には371系や20000系みたいな白系色じゃないと合わないだろう、と思っていただけにこれは意外。
そして失敗続きの撮影がここでやっと成功。それも年に数枚レベルの出来だったので大満足。一本満足バーのCMくらいに満足
したせいか直後の6号は失敗した。

今年の8月に小田原や箱根湯本で見た同車よりも随分迫力を感じられて、この場所へ足を運んだ意味は大きかったと思う。
だからといって二度とこんな危険な思いはしたくないね!

事前にチェック済の山北方面行きのバスに乗って山北駅へ。もう危険じゃないんだ*^○^* しかしバスの運賃表は値段の表示
こそ見えても、整理番号が見えないのでお手上げ。ICカードの読み取り機よりも先に照明付けて頂けませんかね。その他諸々の
案内もちょっと不親切だったし、やっぱバスは苦手だわ。現代では"嫌い"を"苦手"と表現する傾向があってぇ・・・

バスやらなんやらで手間取っても、なんとか予定通りの電車の時間に間に合った。しかし乗り込んでも、交換相手の列車が
来なくて出発は遅れた。焦った意味なかったね。


▲橋梁付近で撮った雁のV字編隊飛行・・・というよりν字変態飛行

高い乗車率を維持して沼津へ到着、割とすぐに着いたような気がした。山北~沼津を通して乗ってもこんな感じなら、実は短い
のかもしれない御殿場線。少なくとも飯田線・身延線・中央西線・高山本線より負担を感じないけれど二回目はないですね

沼津駅で夕食を調達。ローソンがあると平和に教えてもらった。LAWSONだって?

からあげクンの時間だあああああああああああ

普段あまりコンビニでサイドメニューを注文しない俺でも、からあげクンは別。見た目はショボいナゲットなのになんでこんなに
美味しいのかね。駅のホームに戻ってからありがたくいただいた。

平和も短期間の帰省ということで、2人で豊橋へ向かう。そんな訳で「ホームライナー浜松3号」を待つ俺達の前に現れたのは
E231系の直通電車の横浜行き。この時間に丁度沼津発着があるんだ。豊橋ではなく横浜に戻りたい気分になっていた
平和に対してあてつけのように表示される「横浜」の文字。しかもLED表示機だから輝いて見えるよ(物理)。「あれに乗ったら
横浜に帰れるぞ~」 まぁ別に他の列車でも乗り継げば帰れるけどな・・・

ホームライナーは貧乏人が特急車に乗る数少ないチャンス。今回乗った3号は、浜松に到着するとそのまま普通豊橋行になる
ので373系で沼津から豊橋まで乗り通せる。所要時間もたったの2時間14分という爆走っぷり。310円で天と地ほど差があるね。

豊橋駅到着後、7・8番線に並んだ373系を無理やり並べて撮って終了。


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