0部 「シンカクのユカ」が集まる

普段から各地方の鉄道ファンの方のブログを拝見しているので、ある程度は最近のネタも把握しているつもり。その中で一番
気になったのが南海10000系と7000系の旧塗装で、各所で撮影記等を読んでいるうちに南海電車を撮りたくなった。ふらっと
尋ねただけで旧塗装が撮れるとはさすがに思えなくても、それ以外でも目を引く存在は沢山居るからね。

という話を平和にしたところ、予想外にもかなり乗ってきた。親戚か何かの関係で過去に南海を何回も使っていたらしい。
鉄板の駄洒落はさておき久しぶりに南海に乗りたい平和と初めて南海に乗りたい俺で思惑が一致。なけなしの夏休みでも
旅行がしたいマサオくんも後から加わり、今夏も「シンカクのユカ」の3人が揃った。

使うのは大阪周遊パス。18きっぷと併用すると交通費は高くなるが、特典によってかえって安価に済むという優れもの。


▲急に南海電鉄に目覚めるCalcite

0部 終

大阪"集"遊 2015/8/31


1部 南海電車が集まる (豊橋~難波)

いつも通り豊橋駅に集まって6時半頃にに出ると、10時過ぎに大阪に着くまではひたすら乗車。鳥取のときは到着した
元町駅でようやく最初の写真を撮ったのに対し、今回は大阪に着いてもなお何の写真も撮らず。旅行記を書きにくくなる
のが分かってるのに写真を撮らないのはどうなんでしょう

以前は「日帰りで大阪なんて辛そう・・・」だと思っていた。でも旅行を重ねていくうちに京都までは近場と言えるくら移動に
慣れて、大阪もさして遠く感じなかった。少なくとも1週間前の豊橋~大船よりはマシと思ったら大阪の方が距離あるのか;
ほんと新快速様様ですねえ

大阪駅で降りると観光案内所で大阪周遊パスを購入。親切に確認してくれるのはありがたいが、細かい規約まで全部把握
してから来ているので、サッと渡してくれるだけでいいのよ・・・
大阪では外国人観光客が増えているそうで、それに伴って観光案内所も外国語の記述で溢れている。報道でよく言われる
アジア系の観光客だけでなく、それ以外の地域からも集まっているように見受けられた。

そんな外国人からの大阪人気を象徴するのがこの建物。


▲何この撮り方

大阪駅から徒歩10分程度で行ける梅田スカイビル。高層ビルやタワーが並ぶ大阪では高さの面については目立たない。
注目を浴びているのは独特な構造で、外国人それもヨーロッパの方々から非常に評価されているとか。ただしそんなに
高くないと言いつつ173mもあるため、何も考えずに近くまで行ってしまうと外観が撮れなくなる。なった。
さてそんな梅田スカイビル、大阪周遊パスの特典により入場無料!詳しいことは公式サイトでご確認を。 ここ以外にも
無料で利用・入場できる施設は結構多い。

行って最初に思ったことは「本当に海外からの観光客ばかり」。国内からの注目度はあべのハルカスや通天閣に劣る。
"Very busy people all over the world"なるマサオくんの過去の珍発言のせいで、外国人のことを「べりびじ」と呼ぶように
なった。なので今後はこっちの表現を使うことにしよう。べりびじが沢山!!1


▲手前には梅田(貨物)駅の跡地が・・・

高さが周囲と同程度なので眺望はそれなり。小雨を覚悟して屋上にも出たら、いたのは殆どべりびじ。


▲西方の新淀川

梅田スカイビルを後にすると既に11時過ぎになっていたので昼食、平和の要望で串かつを食べる。俺にとっては初めての
串かつを定食で頂くが、キャベツ多!味噌汁のタマネギも多!ついでに白飯も多!総じて550円でお出しする量じゃない!
特にキャベツは芯の部分もお構いなく入っていて、同じく初・串かつだったらしいマサオくんが「ウサギじゃん!」と店内で
連呼するほど。確かに小学生のウサギ小屋当番でこういうキャベツ持って行ったわ・・・
利用したのはここ。ネタにして名前出して、終わりっ!では営業妨害なので真面目な感想を述べると、串かつ自体はとても
食が進む味で、ゆえに野菜が多いことは大した問題ではなかった。食後は知らない

価格の割に出てくる量が多い店と言われて思い出すのはつくし・松屋・ココイチ・横綱の4つ。その中でもつくしは圧倒的で
シンカクのユカの3人にとって「大和八木」「学割うどん」はキラーワード(本当に殺す方)になってる。

食べた後は御堂筋線でなんばへ移動し、本題の南海へ。南海の難波駅はご存知の通り本線5面4線・高野線4面4線の
計9面8線を櫛形に並べた広大な駅で、沢山の列車が集結している様子がよく撮影される。乗る列車は既にホームにいた
ものの、発車まで13分あったので急いで撮影して回った。


▲普通鋼製・両開き扉の7100系

7000系のマイナーチェンジで南海線へ投入された車両。7000系は旧塗装に戻った7037Fを除いて全て廃車になったのに
対し、こっちは健在。


▲ステンレス鋼製・両開き扉の6300系

改番される前は6100系だった高野線の車両。上記の7100系と同じ時期に製造されていて、車体のスタイルもかなり似ている
のが特徴。ステンレスでわざわざ鋼製車と同じ形を作るのは割と面倒だったらしい。にしても1950年代後半~70年代前半に
登場した南海の車両は総じて渋くていいよね


▲高野線大運転用の2000系

17m・2扉のズームカーで、難波~極楽橋をカバーする上に南海線にも転属して運用中。近代的な見た目でも南海=緑色だった
頃に出てきた車両で、緑帯を巻いていた時代があったそうな。


▲有名な「ラピート」の50000系はPeachカラーで登場!

説明不要←


▲あまりにも強い関東色で異彩を放つ8000系

元々ステンレス車多数な南海においても、あまりにもよくいるやつすぎて微妙な印象。とはいえ関西の他社が同年代に投入した
車両との差は見た目くらいで、機能的には同レベル。今やどこの電車に乗っても素っ気無い内装と硬い座席からは逃れられないし。
それにカーテンが付いてる点は羨ましいよ。名鉄電車は光差し込みすぎて本読めないんですけお・・・


▲サザン・プレミアムの12000系

座席指定特急の車両ではまだ少数派なステンレス製。しかし決して見た目が安っぽいわけではなく、特急に相応しい存在感が
あった。というか愛知の人間は373系や383系で見慣れてるから特に違和感とかないですハイ

発車2分前には車内に戻って発車に備える。南海にまったく興味のないマサオくんは昼寝してた。

1部 終

2部 JR電車が集まる (難波~四天王寺前夕陽ヶ丘)

定刻通りに列車は難波を出る。途中の堺や諏訪ノ森では平和が昔を懐かしんでいた。もし事前に指定して貰えれば堺から
普通に乗り換えて諏訪ノ森駅をじっくり見ても良かったんだけど、いかんせん計画を丸投げされたので・・・ 行先は羽衣なので
すぐに到着した。この辺りは高速運転の妨げになるものが殆どないからか、私鉄にしてはかなり速い部類に思える。

羽衣到着前に南海の公式HPに掲載されている旧塗装サザンの運用を見てみたら、丁度近くを走っていることに気付いたので
出場せずに待機する。


▲じゃじゃーん!

狙ってないというか狙えないので、これが取れたのは本当に偶然。。。そういえば緑の濃淡ツートンは京阪も使用していた
のに、そっちも消滅してしまったというのが信じられない。石坂線は色よりも先に京阪という肩書きがなくなってしまうかも?

睦月の「じゃじゃーん!」は「新型登場!」の後に続く台詞だったね。まあおばあちゃんこと金剛が建造されてもその
ボイスは流れるから、7000系がじゃじゃーん!でも問題ないでしょう。


▲こちらも嬉しい緑の10000系

10000系も同時に旧塗装になった、というのが魅力だったと思う。10000系が4連になったのは塗装が改められた後の話、
というのは後から知った。登場当時の一部座席指定サザンは2+4なので今の名鉄の一特特急を見ているよう。そんな訳で
10000系中間車の緑色は今回が初登場だよっていうこと。

撮影後はすぐ駅を出てしまった。折角羽衣まで来たのに高師浜線を見なかったのは勿体無いというか中途半端というか・・・
というのも支線で走る2200系・2230系は改造車で、種車の22000系は俺が南海の旧世代の車両に興味を持つきっかけと
なった車両。将来こっちが緑に戻ったらまた大阪に行かなければ^^;

羽衣駅から徒歩すぐのJRの東羽衣駅に移動して阪和線の支線に乗車。


▲表示は「羽衣線」

子供の頃にちょうど103系の淘汰が始まった世代なので、西日本に来るたびにありがたみを感じる。首都圏や名古屋圏では
国鉄末期頃の電車すら煙たがられているのにここはすごいね・・・一応断っておくと旧型車が来るのは支線に限らない。
その一方で地方に国鉄車が全然来ないエリアがあるのもJR西日本の特徴。滋賀県がまさに好例で、米原にはJR東海の
方が古い車両(117系)を乗り入れさせている時期もあった。

羽衣線のガラガラの車内でのんびりした後は、急いで阪和線に乗り換えて三国ヶ丘へ。その三国ヶ丘で南海高野線へ
乗り換えるも、階段を下りたら既に列車がいたのでそのまま乗り込む。その高野線の列車を新今宮で降りてすぐ大阪環状線の
ホームへ移動してしまった。

あれ?何も撮影してない・・・阪和線と高野線で帰ってきた意味は???


▲適当に撮ったら無茶苦茶な写真になったよ

新今宮から天王寺へ移動し、天王寺ではマサオくんの雪隠を待つ間に阪和線ホームをチラ見した。南海の難波駅と同様
ここも大規模な櫛形ホームに電車が集まってくる。あと電車が停まっているときだけミストを噴射しているみたい。この日は
全く暑くなく、マサオくんにいたっては寒がるほどの気温なのに近づいていく人がいたのでミストじゃなくて湯気だったのかも
しれない・・・わけがない。
そういえば「青雲のうた」の替え歌「雪隠のうた」がひどかった


▲非常に短時間だったので写真はこれ1枚のみ

また一駅だけ乗って谷町線・四天王寺夕陽ヶ丘に着いた。駅に着く前までずっと四天王寺夕陽ヶ丘だと思ってたよ
うんどうでもいいわこの話

2部 終

3部 阪急電車が集まる (四天王寺前夕陽ヶ丘~豊橋)

駅から徒歩で四天王寺へ行く。地図上で見ると天王寺駅から行ってもそんなに距離の差は無さそうな気がするけど、駅が
「四天王寺前」って名乗るくらいだから多分こっちがいいんだろう。この四天王寺も大阪周遊パスの特典で拝観無料となる。
というかこれが無かったら候補に上がらなかったかもしれない。


▲五重塔、撮ってるときは良かったのだけど・・・

この五重塔、中の螺旋階段を使って昇ることが出来るようになっている。どんな階段が待っているかは想像に難くなく・・・;
神戸ポートタワーの階段より更に厳しめかな。そもそもポートタワーの階段を「厳しい」と表現する20代が普通ではなくて。(
塔は仏舎利を納めるためのものなので、昇っても高所から周辺を望めるとかいう訳ではない。そして下りこえーなオイ
テンパって「高い!低い!」っていう迷言を残してたらしい。

隣は金堂デース!親切なことに各所に様々な解説が書いてある。でも真剣に読んでもなんのことかさっぱりだったので
以後完全スルー。日光東照宮の御本社で受けた説明のありがたさを改めて感じた。事前に勉強してから来ればいいだけ、
と言っても多分予習したところで頭に入らんだろうな。
ここではべりびじは見かけず、俺達と同じ年代の日本人が大半。比較的地味なスポットかと思いきや、客が途切れない。
彼らは金堂の説明の意味分かったんだろうか。

谷町線で再び北進して天神橋筋六丁目に到着。この駅から徒歩10分弱の「なにわの湯」に行くと・・・なにこの店
やけにでかい建物の最上階が「なにわの湯」であとはパチスロ店(巨大駐車場付)。こういう形態の店舗は地元でも
思い当たるものがあるとはいえ、旅行のテンションで入る建物じゃねーし!

片倉館のときと違って荷物が少ないので特に苦労もなく、落ち着いて湯に浸かれた。ロッカー閉めようと財布を開けたら
100円だと思った小銭が全て50円玉で少し困惑。置いてある自販機の飲み物が適正価格でよかった;;;

帰りはバスで駅の付近に連れて行って貰えそうだったので乗ったら、さらに遠いところに連れて行かれてダメだった。
おのれ大阪市交通局!
南海がそうだったように、大手私鉄も市内はフリーなのでここからは初の阪急!しかし北千里行きで現れる66系(大阪市)
おのれ大阪市交通局!


▲未更新の方がかっこいい

阪急線は高校生のころから一度は訪れたいと思っていたところ。本当の目的は既に消滅した方向板車だったけど、今いる
車両にも興味があるから・・・ってこれ私鉄に乗るたび毎回言ってる!
「1000形が引退してもまだ面白い」(京急)
「22000形が消滅してもまだ面白い」(南海)
「方向板車が消滅してもまだ面白い」(阪急)
「2000系が引退したのでもういいです」(長電)

梅田まで乗った9300系がまさに現在の興味の対象、今回は残念ながら混雑で車端部のロングシートに座るのがやっと。
いつか河原町~梅田を9300系のクロスシートに座って乗り通したい。さすがに9300系が優等運用やってる間にもう一回
くらい来れるよな・・・?
梅田駅は難波・天王寺に続く本日3つ目の櫛形ホームの巨大ターミナル。10面9線に3路線の列車が発着するうえ、大体どの
列車も短時間で折り返して次の列車を入線させるので、律儀に一本一本撮影をしようとすると凄まじく忙しい。南海の難波で
息切れおじさん(21)と化していたCalciteにはとてもヘビー。実際何本の列車をスルーしたかわかんないし、段々とスケールの
大きなもぐら叩き
をしているような気分になる。昔やってた東京フレンドパークにこういうのありそう。
車止めより後ろで撮ってるので黄線から出てるように見えるのはご了承を。


▲乗ってきた車両の折り返し

まだ阪急車のLED表示機には慣れない。


▲この顔は原形のままかな?

額縁スタイルはあまり都合がよくなかったらしくて改造された車両が多い8000系。この車両は額縁が残っているタイプ。
前照灯は換装されているみたい。


▲7300系の準急、これも灯具が変わってる

停車直後に尾灯へ切り替わるため、前照灯や標識灯がついた状態を撮れるのは一瞬だけ。そうやって撮っていると、到着時に
既に行先表示を変更してあることに気付いた。同じことをJR東海もよくやっていて、豊橋は多くの列車が折返すため俺の手持ちの
JR車の写真はかなり高い割合で行先に対して逆走してる。あと回送電車の車内が満員だったりとかもよく見かけるね。


▲両点灯で9300系を一本

5000系や3300系も撮ったのにミーハーな写真選びをしてんな。

撮影が終わったら、別のところに行っていた2人と合流して夕飯探し。手ごろな価格の店がなく、探し回るうちに発車時刻が
迫ってきたので「だし茶漬け えん」で妥協(失礼)。頼んだのは漬け鮪の(略)っていうやつ。昼の串かつ定食とは打って変わって、
手ごろな量とそういうわけでもない値段。野菜少ないから完食余裕だぜーと思った矢先にみょうがが出現して苦戦を
強いられた。

そして快速で帰路に就いた。ナチュラルに高槻~岐阜の各駅に停まったものの誰も気にしない。ちょうどマサオくんが9月から
教育実習だということで、平和と俺が生徒役をして模擬授業をしたので暇になることもなかった。まあ暇潰し目的で真剣には
やってない(と生徒役2人は思っている)ので発言の7割は授業妨害。生物の関節に関する小4向けの授業で「皆の体の中で
曲げたり回したりできるところはどこですか?」という質問をいかに関節以外の部分で返すかですごい苦労してた。でも目は
曲がらないし鼻は回らない。

教育実習がんばれマサオくん!


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